photo : http://www.demio.mazda.co.jp/
いい感じですね。
かなり欧州車の香りがします。
以前も書いたことがあったと思うのですけど、マツダのデザインは好感が持てます。
日産、スバル、マツダはスタイリングという意識が、相当高いのではないかという気がするのですが、そう思いませんか?
最近のホンダはデザインにも元気がないし、トヨタのデザインは個人的には論外だと思います。
で、新型のデミオなんですが実車を見るとかなり小さな印象を受けます。
実際、全幅だけがサイズアップしていて、全長・全高ともサイズダウンしています。
モデルチェンジ毎に大きくなっていく車種が多い中、幅は広くなっているとはいえ全体ではサイズダウンというのも珍しいですよね。
日本車の場合、クルマのサイズに関していつも思うことは、全長・全高に対して全幅が狭いということです。
特に軽自動車の場合その傾向が強いのではないでしょうか。
もちろん車両区分という制約があるのはわかっています。
20年近く前の話になりますが、軽自動車の規格が550cc から660cc に拡大されたときに、全長が10cm 長くなったのに全幅・全長の規格は変わりませんでした。
ちょうどその頃に何度かクルマ雑誌の取材を受け、編集長とこの話題になったときに『せっかくサイズ拡大の機会なのに何故全幅を広くしないのか?』ということを聞いたことがありました。
そこで、編集長の答えがちょっと以外だったんですよね。
全幅を変更しなかったのは、国(運輸省)の考えというより自動車メーカーの意見が大きいということ。
つまり、工場のラインが関係してくるということです。
全長を伸ばすのことはラインにそれほど影響はないけど、幅を広くするということはラインにかなり影響があり、工場のラインから変更しなければならないということらしいです。
それを聞いて『なるほどね〜。』と納得した記憶があります。
メーカーにとってはサイズが大きくなるということはクルマを作る上で有利になると思っていたのですが、そういうことばかりじゃないんですね。(その後、規格拡大で現在の軽自動車はそのときより大きくなっています。)
ちょっと話がそれましたが、そのような制約もないであろう新型のデミオは、全長・全幅・全高のバランスがいいのではないかと思います。
スタイリングに関しては、フロントグリルからボンネット、A ピラーにかけてのラインが綺麗です。
ヘッドランプ、フロントバンパーがスムーズに繋がってる曲線(面)の処理も見事だと思います。
ただ、サイドから見たときにフロントフェンダー上部のオーバーフェンダー風のラインとフロントホイルアーチからテールランプにかけてのキャラクターライン、それとドア下部にある大きな曲線を描くライン。
この3本のラインがどうも喧嘩しているように感じるんですよね。
真ん中のキャラクターラインはいらないんじゃないかと…
もしくは、ラインとして目立たない程度に抑えた方がよかったのではないかと思います。
ラインをそれぞれ別々に見ると悪くないのですが、3本揃うとちょっと乱雑な印象を受けます。
また、キャラクターラインを残すのであれば、RX-8風フェンダーのラインを目立たなくするかのどちらかだと思います。
これも日本車全般にいえることなのですが、タイヤサイズがもうちょっと大きくてもいいのでは?
デミオの場合あと2インチアップくらいが、デザインのバランスがいいと思うのですが、動力性能との兼ね合いがありますからねぇ…
カースタイリングという観点から見れば、新型デミオはとても魅力的な1台だと思います。
コンパクトでスポーティー、日本車のライバル車種だけではなくヨーロッパの Bセグメント車とも十分競争力のあるデザインだと思います。
グリーンのイメージカラーで、初代 RX-7を思い浮かべてしまうのは歳のせい…?