久しぶりの美術館

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重要文化財 訶梨帝母倚像 鎌倉時代 三井寺
photo : 重要文化財 訶梨帝母倚像 | 国宝 三井寺展

ちょっと前ですが、久しぶりに美術館に行ってきました。

デザイン展とかではなく、” 智証大師帰朝1150年 特別展「国宝 三井寺展」” という大阪市立美術館で開催されている展覧会。

知り合いの事務所がこの近所にあるのですが、美術館に行くのはホントに久しぶりです。
特にこの大阪市立美術館は、いつ以来か覚えていないくらい久しぶりです 🙂

私自身は仏教徒というわけではないのですが、私の家系は先祖代々天台宗なのでちょっと興味があって見に行きたいと思っていたんですよね。

厳密にいうと三井寺は天台寺門宗なので、違う宗派ですけど…
元は同じでも円仁派の山門派と円珍派の寺門派では、ことあるごとに争いがあったみたいですしね。

それと私が神社仏閣、仏像などを好きなのも今回の国宝 三井寺展を見に行った理由のひとつです。

結論からいうと良かったです。

仏像などにそれほど興味のない人でも楽しめるのではないでしょうか。
仏像以外にも、目録や書状、書写、曼荼羅図などなど、様々な展示物があります。
中でも一番注目されるのは “国宝 不動明王像(黄不動尊)”でしょう。

国宝 不動明王像[ふどうみょうおうぞう](黄不動尊[きふどうそん]) 平安時代(9世紀)

※本図像は、三井寺においても秘仏中の秘仏としてお姿の掲載さえ限られていますが、本展では、B1・B2サイズのポスターにおいて、掲載が許可されました。

というほどの、公開されるのが奇跡といっても過言ではないくらいの至宝です。
やはり一見の価値は大いにあると思います。
それ以外にも、同年代の仏像もあり迫力満点です。

今回の展示物を見てあらためて感じたのは、この国の歴史です。
千年以上も前の像が今でも現存しているという事実。
すごいことですよね。
中でも私が感心したのは、弥勒如来坐像や地蔵菩薩坐像(大阪展での展示番号174〜176)などで、これらはお寺から大津市の町に寄贈された像らしい。
それを自治会の人々が、守り続けているということに感動してしまいました。

それと障壁画の展示について。
すべての障壁画ではなく、重要文化財 勧学院客殿障壁画 四季花木図 狩野光信筆の展示に限ってですが、2種類の照明を交互に照らしている。
ひとつは通常の照明である ” 一般的な展覧会での照明 “。
もうひとつは、” ろうそくのようなあかり ” という照明。
2つめの ” ろうそくのようなあかり ” というのが、どこまでろうそくに近い照明なのかはわかりませんが、あきらかに見え方が違います。
” ろうそくのようなあかり ” に照らし出された障壁画の方が色の深み・奥行き感を感じます。
障壁画のある実際の場所では、自然光もしくはろうそくの光に照らし出されていると思いますので、この展示方法はなかなかいいと思います。
当然作者は、実際の場所に映えるように彩色していると思いますので、作者の意図が伝わってくるような展示方法だと思います。

大阪展はあと1週間(12月14日まで)しかありませんが、来年には東京、福岡と開催されますので、是非とも足を運んでほしい展覧会です。

東京展の開催場所はサントリー美術館、開催期間は平成21年2月7日(土)〜3月15日(日)。
福岡店の開催場所は福岡市博物館、開催期間は平成21年4月1日(水)〜5月10日(日)。

写真は、私のお気に入りの2点です。
上の写真がが “重要文化財 訶梨帝母倚像 鎌倉時代 三井寺” で、わかりやすい一般的な言い方だと ” 鬼子母神 “。
今まで ” 鬼子母神 ” といえば怖いイメージしかなかったのですが、この像を見て少し印象がかわりました。
下の写真が “重要文化財 如意輪観音菩薩坐像 平安時代 三井寺” です。
いかにも菩薩様というやさしい顔立ちです。

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