宝塚映画祭に行ってきた

この記事をフルスクリーンで見るフルスクリーンモードを終了するには Esc キーを押してください。または、ココをクリックしてください。

先週末から宝塚映画祭 Takarazuka Film Festival 2012というイベントが開催されています。
映画を愛する市民による手作りの映画祭です。
他の映画祭のように全国的に有名じゃないかも知れません。
街の小さな映画祭かも知れません。
でも、2000年から13回も続いている映画祭なんですよね。

タカラヅカ歌劇と手塚治虫で知られ今も豊かな緑に恵まれた兵庫県宝塚市。かつてこの町には数々の映画を生み出した撮影所「宝塚映画制作所」がありました。
そうした「映画の町・宝塚」の文脈を残し伝えていこうと市民が声を上げ、1999年、阪神・淡路大地震で壊滅した売布神社駅前の商店街の復興計画の中で全国的にも珍しい公設民営の映画館「宝塚シネ・ピピア」がオープンしました。
数多くの映画を生んだ《映画の街 タカラヅカ》から新しい映像文化を発信していく市民による映画祭。
会場は宝塚市唯一の映画館シネ・ピピア。

今はなくなってしまった宝塚ファミリーランドの一角に『宝塚映像』というのがあったのは知っているのですが、宝塚に宝塚映画制作所という撮影所があった頃のことは全然覚えていません。
撮影所が閉鎖されたのが1983年ということなので、もしかしたらこどもの頃には撮影所を見ていたのかも知れませんね。
聞くところによると巨匠と呼ばれる監督さんたち、往年の銀幕の大スターの姿が街のあちこちで見られたそうです。
撮影所があったので当然といえば当然かも知れませんが、周辺のロケも多かったようで加山雄三さんの若大将シリーズのロケも実は湘南ではなくて西宮だったそうです。(西宮ヨットハーバー等)
また、スターウォーズのモデルになったとされる黒澤明監督の『隠し砦の三悪人』も宝塚近隣の山の中らしいです。
正確には宝塚市のお隣り、西宮市の蓬莱峡です。
蓬莱峡に行ったことがある人は何となく雰囲気が伝わると思うのですが、スターウォーズのタトゥイーンもココのイメージじゃないかと…

というように、かつては映画の町だった宝塚の映画祭が今週金曜日まで開催されています。
本当は、映画祭が開催される前に告知も兼ねてブログを書こうかなと思っていたのですが、トレーラーを一緒に紹介したかったので今日になっちゃいました 😛

今年のテーマは、

どちらも、とても興味深い作品が揃っていると思います。

特に映画祭の方が推しているのは『サウダーヂ』という映画だそうです。
日曜日に上映された『サウダーヂ』は満席だったようで人気の高さが伺えますし、遠方からも足を運んで見に来られた方もいるようです。
監督さんが『DVD にはしない』と公言されているらしいので、その影響もあるかもしれませんね。

仲代達矢さんが主演の『春との旅』は、監督さん曰く「フィルムで撮る最後の映画」らしいです。
他のトークショーでも「日本映画からフィルムで撮ってプリント上映する映画がなくなっていく」という話があったみたいです。
1月に公開される『東京家族』の山田洋次監督はフィルムにこだわって映画を撮っておられたみたいですけど、その山田洋次監督でも『東京家族』が最後のフィルム作品になるのではないかということです。
また、映画祭に来られた若い方の中には「生まれてはじめてフィルム映画を観た。」という人も少なくないようで、時代を感じさせられました。
ちょっと寂しいですよね。
古くなって雨が降っているフィルムも味があっていいと思うのですが…

古いフィルム映画といえば、今回上映されている『銀嶺の果て』も素晴らしい映画です。
若かりし三船敏郎さんはカッコいいし、志村喬さんは当時からシブイ演技だし、脚本は黒澤明さんというように言うことなしです。
この作品を観るとその後の黒沢作品にお二人がよく出演されているのも頷けます。

時間があれば今回上映される作品をすべて観たいです 🙂
期間が1週間しかなく、そのほとんどが平日なので、なかなか観に行くのも難しいかも知れませんが、お近くにお住まいの方やお時間のある方は是非!

住んでいる街で、このような映画祭があるっていうのはウレシイですよね。
これからも続いてほしい映画祭です 😉

スポンサーリンク

[quads id=2]

[quads id=2]

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フルスクリーンモードを終了するには Esc キーを押してください。または、ココをクリックしてください。